採用面接(桜沢ゆう)のレビュー

性転換小説サイトのリストを作る作業と並行して、読後レビューを書きたいと思います。まずは桜沢ゆう。つい最近までKindle Unlimitedの会員になっていれば桜沢ゆう作品を読むことができたこともあり、私は桜沢ゆうの小説は(多分)全部読んでいます。まずは客観的に見て大作と言えるAmazon・よしもと コンテストの受賞作からご紹介しましょう。

採用面接」は2017のAmazonxよしもと主催『原作開発プロジェクト』優秀賞を受賞した作品です。

「原作開発プロジェクト」はよしもとでの映画化などの原作を発掘するためのコンテストであり、まじめな一般小説を対象にしたものですが、「採用面接」はズバリTS小説と言っていいと思います。

男性が女性上司の寵愛や迫害にさらされ、OLとして働かされたり、性転換を迫られたり、というTS小説特有の出来事が連発するのですが、一般小説のコンテストで受賞したのは、非常に面白くて、本格的なエンタメ長編小説だからだと思います。

現実の会社では総合職の男性社員が一般職に降格させられることはまずありません。仮に一般職にさせられたとしても、OLの制服の着用を命じられることはあり得ません。この小説を読んでいると、それが本当に起きているかのように錯覚するから不思議です。あり得ないことが当然のように起きるリアル感がこの小説が受賞した要因だったのではないでしょうか。

主人公の恵斗は入社四年目の大手商社マンでしたが取引先の化粧品メーカーの女社長の米国出張に同行したことがきっかけで、その社長にスカウトされて化粧品メーカーに入社します。26歳なのに異例の主任に取り立てられますが、直属の上司である女性常務から厳しく扱われます。

その化粧品メーカーは実力主義で、能力があれば取り立てられ、能力が無いとみなされたりミスをすれば容赦ない降格処分を受けます。銀行からスカウトされた東大出のイケメン男性が常務の逆鱗に触れて一般職に降格させられ、三日間だけですがOLの服装で勤務させられたという実績があり、若手男性社員は戦々恐々としています。

恵斗が入社して一週間後に、ハーバード大でMBAを取ったばかりの乃亜という26歳の美女が企業訪問のために来訪します。乃亜は既に超大手企業2社からスカウトされていますが、社長は乃亜を入社させるよう恵斗に命令します。恵斗は必死の思いで乃亜を説得し、入社させることに成功し、乃亜は恵斗の直属の部下として働き始めます。

直属の上司である女性常務と、美人の部下の間に挟まれた恵斗主任は幸せに働くことができるでしょうか?

ここまではイントロ部分で、これから後の筋を書くとネタバレになってしまいます。

名前からして、主人公と相手役の名前がTS的な波乱を推測させます。なぜなら

  • 恵斗は英語に直すと Kateでアメリカ人なら女性。
  • 乃亜は英語の発音だと Noahでアメリカ人なら男性。

恵斗が社長からスカウトされた時はアメリカの化粧品メーカーを買収予定なので、アメリカ駐在が条件でした。恵斗より優秀なハーバードMBAの部下が現れたら、恵斗のアメリカ行きは危うくなりそうな。実はアメリカ行きは意外な形で実現するのですが……。これ以上は言えません。

採用面接 桜沢ゆう

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